「昨日は食べていたのに、今日は全然食べない…!!」
「好きなものしか食べてくれない・・」
「せっかく作ったのに、ひと口も食べてくれない…」
2歳頃になると、食べムラや偏食、食事の悩みが増えてくることがあります。
保育園でも、
「家では全然食べないんです。。」
「野菜をまったく食べてくれなくて…」
「毎日同じものばかり食べたがります・・・」
と、保護者の方から相談を受けることがあります。

でも、2歳児の「食べない」には、単純な好き嫌いだけではない理由が隠れていることも。
この記事では、2歳児の食べムラが起こる理由と、食べないときに大切にしたい関わり方について、現役保育士の視点からお伝えします。
「ちゃんと食べさせなきゃ」と頑張りすぎている方が、少し肩の力を抜けるきっかけになればうれしいです。
2歳児の食べムラは珍しいことではありません
まず知っておきたいのは、2歳頃に食べムラが出てくることは、決して珍しいことではないということです。
2歳児は、少しずつ、
「自分で決めたい!!」という気持ちが強くなってくる時期。
食事でも、
「これが食べたい!」
「これはイヤ!」
「今は食べたくない!」
という自己主張が出てきます。
昨日まで普通ーーーに食べていたものなのに!!
突然「どうした?!?!」と思うくらい、嫌がることもあります。
反対に、今まで食べなかったものを急に食べることもあって、
正直わからないことも。笑
大人からすると、
「昨日は食べたじゃん!」
「なんで今日は食べないの?」
となりますよね!!!
でも、2歳児にとっては、その日の気分や体調、遊びたい気持ちなどによって、食事への向き合い方が変わることがあります。
2歳児の食べムラ・「食べない」にはこんな理由があります
では、なぜ2歳児は食べムラが出やすいのでしょうか。
主な理由を見ていきましょう。
①「自分で決めたい」という気持ちが強くなる
2歳頃は、自我が大きく育つ時期です。
「自分でやりたい」
「自分で決めたい」
という気持ちが、食事にも表れます。
大人から、
「これ食べなさい!」
「もう一口食べよう」
と言われるほど、
「イヤ!!!」
と拒否したくなることも。

食べ物そのものが嫌なのではなく、「自分で決めたい」という気持ちから拒否している場合もあります。
②遊びたい気持ちが勝っている
2歳児にとって、遊びはとても魅力的です。
食事の時間になっても、
「もっと遊びたい!」
「まだ遊んでいたい!」
という気持ちが残っていることがあります。
特に、保育園でも夢中になって遊んでいる子は、
食事への切り替えに時間がかかることがあります。
「ご飯だから早く来て!」
と急かすよりも、
「あと少し遊んだら、ご飯にしようね」
「これを片付けたら食べに行こう」
など、見通しを持てるように声をかけることで切り替えやすくなることがあります。
③お腹が空いていない
食事の量だけではなく、間食や生活リズムも関係しています。
おやつをたくさん食べたあとなら、当然お腹が空いていないこともあります。
また、2歳頃は活動量や体調によって食欲に波が出ることも。
「いつも同じ量を食べてほしい」と思ってしまいますが、
大人と違って、毎食同じように食べるとは限りません。
④食感や匂い、見た目が苦手
大人には気にならない食感でも、子どもにとっては苦手なことがあります。
例えば、
- ベタベタしている
- 繊維が残っている
- 固い
- パサパサしている
- 噛みにくい
- 匂いが強い
など。
「野菜が嫌い」と思っていたけれど、実は野菜そのものではなく食感が苦手だったということもあります。

⑤疲れている・眠い・体調がすぐれない
大人でも、疲れていると食欲が落ちることがありますよね。
子どもも同じです!!
特に2歳児は、自分の体調をうまく言葉で伝えられないことがあります。
「なんだか機嫌が悪いな」
「今日は食べないな」
というときには、食事だけを見るのではなく、
睡眠・体調・排便・遊びの様子なども合わせて見ることが大切です。
2歳児が食べないとき、まず大切にしたいこと
では、食べムラがあるときにはどう関わればいいのでしょうか。
私が保育現場で大切にしているのは、「食べさせる」ことだけをゴールにしないことです。
「一口食べて!」を何度も繰り返さない
「あと一口だけ!」
「これだけ食べよう!」
「せっかく作ったんだから食べて!」
つい言ってしまいますよね。
私も子育て中、何度も言ったことがあります!!!
というか、今でも言ってるかもです!!笑
でも、食事のたびに「食べなさい!!」と言われ続けると、
子どもにとって食事が楽しい時間ではなくなってしまうことがあります。
もちろん、全く声をかけないという意味ではありません!!
「いい匂いだね⭐︎」
「今日はどれ食べてみる?」
「このお野菜、柔らかいねぇ!」
など、食べることへの興味につながる声かけを意識してみましょう。

「食べない=ダメ」ではありません
保護者の方から、
「全然食べてくれないんです」
と相談されたとき、私はまず、
「どのくらい食べられているか」だけではなく、「食事の時間をどう過ごしているか」
を見ることをおすすめします!!
例えば、
「自分でスプーンを持とうとしている」
「好きなものは嬉しそうに食べている」
「苦手なものにも触ってみた」
「家族と一緒に食卓につけた」
これらも、食事に関する大切な経験です♪
食べ物を口に入れることだけが「食べる経験」ではありません。
見て、触って、匂いを感じて、興味を持つ。
そんな経験を積み重ねながら、少しずつ食べられるものが増えていくこともあります。
「好きなものしか食べない」ときはどうする?
2歳児の食事相談でよくあるのが、
「好きなものしか食べません」
という悩みです。
例えば、
「白いご飯しか食べない」
「麺ばかり食べたがる」
「野菜を全然食べない」
など。

そんなとき、毎回「なんとか食べさせよう」と頑張ると、大人も子どもも疲れてしまいます。
まずは、食卓に苦手なものも一緒に並べておくことから始めてみましょう。
食べなくても、
「ここにある」
「見たことがある」
という経験になります。
そして、無理に口に入れさせるのではなく、
「今日は触ってみたね」
「匂いをかいでみたね」
くらいでも十分です。
「食べられた!」を大切にする
食べムラがあると、どうしても、
「これしか食べなかった」
「野菜を食べなかった」
と、できなかったことに目が向きやすくなります。
でも、そんな日こそ、
「今日は自分でスプーン持てたね」
「一口食べてみたね」
「ご飯はよく食べたね」
など、できたことに目を向けてみてください。

「食べられた!」という経験が、次の食事への意欲につながることがあります。
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保育園では「食べさせる」より「食べられる環境」を大切にしています
保育園の食事では、もちろん安全面や栄養面への配慮が必要です。
そのうえで、2歳児クラスでは、
「全部食べさせる」ことだけを目標にしない
ことも大切にしています。
例えば、
「今日はこのくらいなら食べられそうかな?」
「苦手だけど、近くに置いてみようか」
「先生と一緒に食べてみる?」
など、子どもの様子を見ながら関わります。

同じ「食べない」でも、
- 本当に苦手なのか
- お腹が空いていないのか
- 遊びから切り替えられないのか
- 眠いのか
- 体調が悪いのか
- 自分で決めたいのか
によって、必要な関わりは変わります。
だからこそ、「食べない」という結果だけで判断しないことが大切なんです。
こんなときは「食べムラだから」と決めつけないで
多くの場合、2歳頃の食べムラは成長の過程のひとつとして見られます。
ただし、
- 体重や身長の増え方が気になる
- 極端に食べられるものが少ない
- 食事中に強い苦痛やむせなどがある
- 食べる量が長期間かなり少ない
- 水分も十分に取れない
- 元気がないなど、体調面でも気になることがある
といった場合は、自己判断で「食べムラだから大丈夫」とせず、小児科や自治体の相談窓口、栄養士などに相談してみましょう。
「食べないけど大丈夫かな?」と心配になったときは、一人で抱え込まないことも大切です。
2歳児の食べムラは「今だけ」のこともあります
2歳児の食事を見ていると、
「この子、ずっとこれしか食べないのかな?」
と心配になることがあります。
でも、子どもの食の好みは変化します。
今まで嫌がっていたものを、ある日突然食べることもあります。
反対に、今まで食べていたものを突然嫌がることもあります。
だからこそ、
「今食べない=ずっと食べない」ではありません。
食事の時間が親子にとって毎日の戦いになってしまうくらいなら、
「今日はこれだけ食べられた」
「一緒に食卓につけた」
「少し触ってみた」
そんな小さな変化を見つけてあげてください。

まとめ|2歳児の食べムラは「食べさせる」より「食べる経験」を大切に
2歳児の食べムラに悩んだとき、まず覚えておいてほしいのは、
「食べない=育て方が悪い」ではないということです。
2歳頃は、自我が育ち、生活リズムや体調、食感など、
さまざまな理由から食べムラが出ることがあります。
大切なのは、
- 「食べなさい」と無理に食べさせすぎない
- 食べられたもの・できたことを見る
- 苦手なものも無理なく食卓に出してみる
- 食事をできるだけ楽しい時間にする
- 「食べない」という結果だけで判断しない
- 心配な場合は専門家に相談する
こと。
毎日の食事だからこそ、うまくいかない日もあります。
「今日は全然食べなかった…」と落ち込む日があっても大丈夫。
明日はまた、食べるかもしれません。
そして、今は食べられないものも、少し先には食べられるようになるかもしれません。
2歳児の食事は、完食を目指すことだけがゴールではありません。
「食べるって楽しいな♪」
そんな経験を少しずつ積み重ねていけたら、それで十分ですよ!!!
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